九電工、クラフティアへ──未来を切り拓く新たな挑戦

未来への挑戦──九電工からクラフティアへ

2025年10月1日、電気工事をはじめとする総合設備企業「九電工」は、長年親しまれた社名を「クラフティア(KRAFTIA)」へと改めます。これは、単なる名前の変更ではありません。80年近い歴史に根差した伝統を大切にしつつ、新たなステージへ飛躍する強い意志の表れです。

クラフティアとは、”Craft(技術)”に由来し、「九州」「革新(Innovation)」「行動(Action)」といった意味を込めた造語です。この新しい社名には、九電工が積み重ねてきた高度な技術力への誇りと、未来に向けた進化への強い意志が凝縮されています。

変革の背景:業態と事業領域の拡大

九電工は1944年の創業以来、主に九州地方において電気設備工事を中心に事業を展開してきました。しかし、時代とともに同社は着実に成長を続け、空調・衛生工事、情報通信インフラ、再生可能エネルギー、都市開発などへと領域を拡大。現在では全国のみならず、海外にも進出し、多岐にわたるプロジェクトを手がけるまでに至っています。

このように、九州に根ざしながらも、全国、そして世界に視野を広げてきた現在の九電工にとって、「九州電工」という地理的な制約を想起させる社名は、もはやフィットしなくなっていました。

そこで、あらゆる領域へ挑戦し続ける企業姿勢を鮮明に打ち出すべく、新たな名称「クラフティア」が選ばれたのです。

社名変更は何を意味するのか?

社名変更には、単なるリブランディング以上の意味があります。
九電工(クラフティア)は、未来に向かって以下の3つのテーマを掲げています。

1. 技術者集団から価値創造企業へ

単なる施工会社ではなく、社会課題を解決する「価値創造企業」へと進化する──それがクラフティアの目指す方向性です。たとえば、再生可能エネルギー事業への本格参入、スマートシティ構想への貢献、地域防災ネットワークの構築支援など、社会的な意義の高いプロジェクトに積極的に関わっています。

2. グローバル市場への挑戦

九州発祥の企業でありながら、海外展開も視野に入れているクラフティア。東南アジアを中心に、都市インフラ整備や再生可能エネルギープロジェクトへの参画を拡大中です。新社名は、世界中のステークホルダーに対して、より普遍的なブランドイメージを届けるための布石でもあります。

3. 若手世代へのバトンパス

社内では、次世代リーダー育成に向けたプロジェクトも活発化しています。若手社員を中心に、ワークショップやアイデアコンペが行われ、クラフティアという新たなブランドへの共感形成が進められています。

新本社移転──「ワン・フクオカ・ビルディング」

象徴的な動きとして、2025年5月には本社も移転します。
福岡市南区から、天神地区の最新ランドマーク「ワン・フクオカ・ビルディング」へ。天神ビッグバンと呼ばれる再開発プロジェクトの中心地に拠点を置くことで、企業としてのプレゼンスを一層高め、都市型ビジネスとの連携強化を図る狙いがあります。

これにより、オフィス環境も大きく刷新。オープンスペース型のレイアウト、フリーアドレス制、最先端ICTツール導入など、「働き方改革」を実現するインフラも整備されています。

変化を恐れず、未来を創る

社名変更は大きな決断です。しかし、変化を恐れず未来を見据えることが、企業の成長には不可欠です。九電工──いや、これからの「クラフティア」は、伝統に甘んじることなく、技術力と創造力をもって新たな社会価値を創り出していこうとしています。

クラフティアのこれからの挑戦を、ぜひ注目していきたいところです。